レンズ光学&観測 etc 日記 2008 - 2012



☆ 日記 2013 - 2019


★ 2012年 12月 ・ アイソン彗星 & パンスターズ彗星   
○= 

2013年3月10日に近日点を迎え、マイナス等級の大彗星が期待される、パンスターズ彗星。

そして、真打ち?のアイソン彗星も、先月発見されました。近日点通過日は、 2013年11月28日(世界時)
(日本時間、29日早朝)、近日点通過距離は、0.012AU (パンスターズ彗星は、0.30AU) 太陽コロナの中を通過する近さです。

光度式、m ≒ 標準等級 5.0 + 5log△+ 10logr  でシミュレーションすると、最大約 マイナス14等級、 2013年12月1日(日曜)に、約 マイナス2等級、池谷・関彗星を上回る明るさです。パンスターズ彗星共々、肉眼で壮大な姿を眺められる可能性が高いです。

太陽を掠める彗星群   




★ 2012年 11月 ・ 望遠鏡、その時間対効果
  

地上からの観測 (眼視・写真)は、常に気流 (シーイング・シンチレーション)との鬩ぎ合いとなります。

日本の平均気流で、エアリーディスクがきちんと確認出来るのは僅かで (口径・80mm以下になれば、その時間シェアは、概ね 50%を超えます) 時間対効果を考慮すると、小口径の方が有利となります。

晴れた日は、ほぼ毎回 エアリーディスクが確認出来る 3インチクラスか、或いは 4〜6インチクラスか?
いろいろと難しい問題です。 
望遠鏡・最良システムの考察




★ 2012年 10月 ・ デジタル時代の10cmフローライト望遠鏡  

クラウン系ガラスで、蛍石 を前後から挟み込んだ、3枚玉アポクロマートです。 ストレールレシオ 約 95%。


スポットサイズは、Φ40mm 全面10ミクロン以下の尖鋭像です。(フラットナー使用)
眼視・デジタル撮影において、ほぼ完璧な性能です。 
100mm 3枚玉 アポクロマート  

100mmクラスのアポクロマートは、光学ガラスの均一性も高く、また気流の乱れにも強く、
設計値の性能を、比較的出しやすいスペックです。

(スポット図) 





レンズ構成図  800mm F 8.0







★ 2012年 10月 ・  カメラ超望遠レンズの性能
 

ロンドン・オリンピックで、ニコン・キヤノン等のカメラメーカーの超望遠レンズが報道用として活躍しました。
(シェアはニコンが1位?) その多くが、今年春頃から発売された新製品ですが、果たしてその性能は・・?

ニコンの特許公開データを見ると、スポット図の公開がされていませんが、球面収差図等のデータを見ると、
開放 F 5.6での数値はやや厳しく、やはり望遠鏡と同じく、F7程度で良好な数値です。

ニコン 800mm F 5.6 望遠レンズ、特許公開データ
 
http://patent.astamuse.com/ja/published/JP/No/2011197413




★ 2012年 9月 ・ 星はすばる
 

暑さも和らぎ、秋晴れが続く季節、星見も快適になります。

深夜 0時頃は、M45・プレヤデスが東方に姿を現し、夏の大三角〜ぎょしゃ座・おうし座に至る領域の銀河を、一望に出来る時間帯です。東の地平線には、早くもオリオン座が昇ろうとしています・・ 
星空散歩

口径 8cm、25倍前後、眼視のイメージです。




65/500 露出 180秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2012年 9月 ・ 望遠鏡 ユニット 〜というコンセプト


最新型とされる、既成メーカーのフォトビジュアル鏡(望遠レンズ)は、光学性能追求の為に、対物レンズの構成を一体形成的システムにするものが増えています。しかしこのシステムでは、使用範囲が限定されます。

レンズ構成の自由度の高さは、様々なユニットを組み合わせることを可能にし、眼視・撮影、天体・風景etc、
様々な使用目的に応えることが可能です。
  フォトビジュアル望遠鏡・設計指針




★ 2012年 8月 ・ エンドレス エイト
 

今年の北部九州は、7月11〜14日の豪雨、その後も天候不順に見舞われました。

8月も後半に入り、天候もようやく夏らしくなり、週末に夏の銀河を楽しむことが出来ました。八女市星野村、
星の文化館も、営業を再開。8月19日(日)の夜も、素晴らしい輝きの銀河に出会えました。
 星の文化館




F2.8 露出 60秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2012年 8月18日 ・ 佐賀 天文祭
 

佐賀県立宇宙科学館 (ゆめぎんが)にて、恒例の天文祭が開催されました。今年で4回目です。

天候が危ぶまれましたが、まあまあの天候に恵まれ、1階裏側の芝生スペースに、過去最大級の望遠鏡とギャラリーが並び大盛況でした。土星、アルビレオ等の対象を楽しむことが出来ました。夕方はゲストの講演会等もありました (今年は、京都産業大学教授の河北秀世氏)

科学館には、タカハシのTOA−130、そしてFS−102が数台と、贅沢な高級アポクロマート屈折が勢揃いです。
毎週、土曜日の夜は、定例観望会も開催されています。
 佐賀県立・宇宙科学館 







★ 2012年 8月12日 ・ 木星食
 

福岡では接近に留まりましたが、時折雲間から見える姿を、楽しむことが出来ました。

月齢は約 23 とやや明るかったですが、地球照が薄く見えており、木星とその衛星(2つのみ見えました)
との競演は素晴らしい眺めでした。なお金星食は、14日早朝です。  
星空ノートSP2




80mm新型アクロマート 露出 1秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2012年 8月 ・ パンスターズ彗星の増光状況 


2013年3月10日に近日点を迎え、マイナス等級の大彗星が期待される、パンスターズ彗星。

現在のところ順調な増光で、8月上旬で12等級前後の観測、さそり座アンタレスの東20度程の位置です。

一般光度式、m ≒ 標準等級 4.0 + 5log△+ 10logr
ですと、3月12日に約 マイナス1等級。夕方の太陽−12度での、彗星高度は6度前後あり、ダストテイルの明るさ次第では、へールボップ彗星のように、肉眼で壮大な姿を眺められる可能性があります。




★ 2012年 7月 ・七夕と GPV 天気予報

天体観望観測・写真撮影上で最も重要なのは、やはり当地での天候でしょう。

最近まで、一般ネット上で手に入る時系列の天気分布予報は、気象庁の荒いメッシュの予報しかありませんでしたが、現在は、より細かいメッシュのものを、GPV天気予報で手に入れることが出来ます。予報精度も高く、
微妙な雲量予報の正確性は素晴らしいです。

7月7日の七夕においても、福岡付近の天候回復を正確に予測しています。 
 GPV 天気予報 







★ 2012年 6月 ・デジタル時代の望遠鏡システム (3) 
 

76mm F7.5 ・ 2枚玉 フローライト ・ アポクロマート。

古典的 スタインハイル式の、最新設計 (デジタル対応) 鏡筒。 ストレールレシオ 90%、イメージサークル
Φ40mm、中心スポット約 10ミクロン のシャープな像です。  
球面収差図 ・スポット図  etc 

適正な焦点距離で、オンバランスされた操作性も快適です。 





★ 2012年 6月6日 ・ 金星日面通過
 

朝7時過ぎ〜 第1・第2 接蝕は、ほぼ快晴となり、その後の第4接蝕まで、まあまあの天気に恵まれました。

第1・第2接蝕間の時間は、約 17分。望遠鏡での眼視観測では、刻々と動いているようなスピード感がありました。また特に、第2・第3 接蝕は、ブラックドロップ現象が見られるかが注目されましたが、今回は?

極黒の金星は、本当に素晴らしい臨場感がありました・・




780 (50絞り)mm 新型アクロマート 露出 1/4000秒 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




(拡大画像  800% )




★ 2012年 5月21日 ・ 金環日食
 

期待された、金環日食 ・・ 

残念ながら北部九州の大部分では天候に恵まれず、雲間から欠けた姿が、僅かに確認できる程度の所が多かったです。 関東方面では快晴の場所も多く、素晴らしい景観を堪能出来た様子です。

南九州 (霧島)も、雲間から、美しい金環が見られた様子です。
 春日市・星の館 ブログ




★ 2012年 5月 ・ 太陽観測 ・撮影用 フィルター
 

満月の約 40万倍の明るさの太陽、観測・撮影のためには、減光用のフィルターが必要です。

一般には、金属コーティングの専用シートが安全といわれますが、波長毎の透過率グラフを公開していない製品も多く、注意が必要です。特に眼視においては、 JIS T 8141 13 番が、標準規格とされており、その数値に満たないフィルターは、使用時間を短縮させ、受光線量を出来るだけ減らす等の配慮が必要です。

○ 太陽フィルターの安全基準 etc  







★ 2012年 5月 ・ 太陽の肉眼黒点
 

2012年末〜2014年頃の、極大期に向かいつつある太陽面です。黒点数は時折100を超え、太陽フレアも
Xクラスの大型が増えつつあります。

5月10日頃より、肉眼黒点が見られます。Mクラスのフレアが連続して発生しており、北海道では今後の活動次第では、オーロラも可能? 期待されます。  
宇宙天気情報センター




80 (50絞り)mm 新型アクロマート 露出 1/4000秒 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2012年 4月 ・ RFT (広視界望遠鏡)の考察
  

RFT(広視界望遠鏡)とは、主に 7〜10cm前後の小口径屈折レンズを使用した、低倍率&広視界(実視界・見掛視界)の望遠鏡とされます。実視野は 3度以上。見掛視界は 60度以上が望まれます。

RFTに使用される 対物レンズは、周辺星像の劣化を防ぐ為に、むしろアクロマートの方が良好な場合もあります。また、広角・低倍率アイピースは、中心星像のみならず、周辺星像、周辺歪曲補正、コントラスト等に優れたものが適切です。巷の超広角アイピースの多くは、周辺歪曲、周辺星像が劣るものが多いです。

眼視の集中力を維持するためには、視野 60〜70度前後が良好です。  
アイピーステスト etc

アイピースの瞳径は、明るさとコントラストのバランスが良い、3〜4mm前後が良好です。(F8で、24〜32mm前後のアイピース)。あまりにも低倍率(瞳径7mm前後)ですと、像が小さ過ぎ、かつコントラストが低下し、星雲星団・彗星等が見難くなります。




★ 2012年 4月4日 ・ 金星 + スバル 


金星と M45・プレアデス星団 の接近です。

宵の明星・金星の明るさは、約 マイナス4等級。まばゆい明るさです。プレアデス星団も負けずに美しく輝いていました。金星は半月状で、5月に最大光輝、6月に内合〜日面通過となります。  
星空ノートSP2  




80mm新型アクロマート 露出 2秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2012年 4月 ・ アポクロマートの定義とは? 

アポクロマートという名称は、現在広く使われていますが、その 定量的定義 (基準) については、数多い
宇宙天文系・光学系サイトにおいても、明確に記載されたものは殆どありません。

一般的には、可視光全域 (770-400nm/A'-h線)で、
ストレールレシオ 80% 以上、とされます。

ストレールレシオ 80% 以下では、分解能・コントラスト 〜解像力が低下します。 
レンズ屋 ・掲示板







★ 2012年 3月 ・ モバイル望遠鏡の新世界?
 

昭和の時代から、広角レンズガイド用のポータブル赤道儀(ポタ赤)がありましたが、近年はレンズ、カメラ素子、機械ソフト etc 全てにおいて、設計製造のレベルが飛躍的に向上して、小型軽量の撮影システムでの写真が、
かつての大口径写真鏡並みのクオリティになりました。

マニアックで高価な撮影システムが必要な、敷居の高い世界から、誰でも使いこなせ楽しめるシステムへ・・
とても興味深い進化です。 
 toast-tech.com




http://www.tomytec.co.jp/borg/




★ 2012年 2月 ・ 太陽の季節 ○


2012年末〜2014年頃の、極大期に向かいつつある太陽面です。黒点数は時折100を超え、太陽フレアも
Xクラスの大型が増えつつあります。大型プロミネンスも時折観測出来ます (Hαフィルターが必要)

宇宙天気情報センター

夜は寒く、出不精になりがちな冬場、暖かな昼の太陽観測は、やはり快適です。




★ 2012年 1月 ・デジタル時代の望遠鏡システム (2)
 

1990年代以前と、2000年以降の写真観測等は、デジタル化によって激変しました。

現在のデジカメは、純正 CCD並みの写真感度で、F 5.6 前後のレンズですと、ISO-3200 で 3〜4分で適正露出になり、また解像度(分解能)も、銀塩時代の大口径長焦点に匹敵するようになりました。

速写能力は、地平線に近い彗星等の撮影において、大きなアドヴァンテージになります。また、撮影枚数を稼ぐことにより、銀塩時代には無かった、星雲星団・彗星写真におけるコンポジットも容易にしました。







★ 2012年 1月 ・デジタル時代の望遠鏡システム (1)
 

短焦点で、写真性能と眼視性能を両立させる為には、フローライト若しくは、オハラ FPL-53 に、高屈折ガラスを組み合わせます。以下は、76/570 F 7.5→ re F 5.7 のシステムです。

CdeFの4線の補正は良好。オハラ FPL-53使用です。 ストレールレシオは、明暗所平均で約 90% の
フォトビジュアル望遠となります。 
76mm・フォトビジュアル望遠鏡

重量バランスや、レデューサ等の設計を鑑みると、ベース鏡筒の焦点距離は、550mm前後が良好です。また、
レデューサ挿入後は、イメージサークルΦ40mm (光量 70%) で、5度 (440mm) 前後が良好です。

APS デジカメ周辺部のスポット直径は、20ミクロン以下が望まれます。








★ 2011年 12月10日 ・ 皆既月蝕
  

数年ぶりの良い条件に恵まれて、福岡でも、その美しさを堪能出来ました。

皆既蝕の時間は、約 1時間と長く、時折雲間から眺めることができました。皆既月の明るさはほぼ平均で、
満月の 5000 倍位の露出時間でした。皆既終了後に月が復光した時の眺めは、さながら皆既日蝕のダイヤモンドリングの趣でした。なお次回の皆既月食は、2018年1月、となります。  
星空ノートSP2




80mm新型アクロマート 露出 2秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2011年 12月 ・大口径 アクロマートの絞り
  

大口径・短焦点 アクロマートで、月惑星面を観測する場合は、対物レンズを適度に絞ることにより、球面収差
(色収差)等の光のにじみが減少し、シャープな像質になります。

大口径アクロマート(120〜150/1000mm前後)の場合も、効果はかなり有り、102mmに絞ることにより、
フル口径のままでは見れなかった、着色の少ない月惑星、重星等の美しいエアリーディスクやジフラクションリングも、容易に見ることが出来ます。分解能・解像力もほぼ維持しています。

口径を、80mmまで絞ると、着色は殆ど感じませんが、分解能・解像力はやや低下するのが判ります。
星雲星団・彗星等は、120〜150mm のフル口径で、良好な星像です。




★ 2011年 11月 ・正立天頂プリズム


RFT (広視界望遠鏡)は、屈折レンズ+正立プリズムが便利です。

肉眼で見た正立・当倍の像がそのまま拡大される為に、違和感がありません。経緯台に載せ、左右上下に流す時もそのまま自然な感覚で行える為に、とても快適です。また星図と照合する時も便利です。

ダハプリズムのエッジを使用しますが、低倍率ではほとんど問題なく。ハイコントラスト&シャープな像です。
現在、国産メーカーで単品販売しているところは無い様子で、今後の販売が期待されます。







★ 2011年 10月 ・プリズムとミラー

屈折望遠鏡はその構造上、天頂付近の対象を観測する場合は、その姿勢を楽にする為に長い間天頂プリズムを使用してきました。

Fの長いアクロマートの場合は、ピント位置の許容範囲が広い為に、プリズムでも像の悪化はさほど問題にならなかったものの、望遠鏡メーカーからFの短い高性能アポクロマートが発売、また光路長の長い正立プリズム等が発売されるようになってから、プリズムによる高倍率像の悪化が指摘されるようになりました。

以下続く・・
  光学関連メモ+




★ 2011年 9月 ・ ギャラッド彗星


中央集光が強くなり、光害地でも比較的見やすくなった、ギャラッド彗星 (2009P1)

現在、光度約 7.5等級。今後も少しずつ増光する見込みで、来年 3月は、こぐま座とおおぐま座の間を通過し、
約 6等台になると予測されています。

テイルも少しずつ成長しており、今後が期待されます。  
彗星観測情報




2011.09.24、73mm新型アクロマート・25倍、(SQM 20.8) 視野円 2.5°




★ 2011年 9月 ・ 口径を絞る効果

やや欠点のある光学系(対物)の場合、口径を絞ることにより、眼視観測等において良好な像を示します。

短焦点アクロマートで低倍率の月面観望の場合、50mm程度に絞ることにより、光のにじみが減少します。また光量も適度に落ちて、眩しさも少なくなり快適です。

大口径の純ニュートン反射の場合は、効果は更に顕著です。300mm〜400mmクラスの場合、口径120mm前後(偏心絞り)を使うことで、斜鏡やスパイダーによる光の散乱が消えて、シャープな像を結びます。大口径のままでは見れなかった、美しいエアリーディスクやジフラクションリングも、容易に見ることが出来ます。







★ 2011年 9月 ・ベストの高倍率とは?


視野の明るさを維持しつつ、解像力(分解能)、極限等級を発輝する、「ベストの高倍率」の1本を選ぶと・・
これも諸説がありますが、瞳径0.7mm前後の倍率を推す観測者が多い様子です。(微星の場合、エアリーディスク径は理論値の半分程度になり、また輝度の高い対象も見易くなる)

極限等級の極値は、瞳径0.7mm前後をピークにやや低下しますが、分解能(解像力)の維持は、ここから瞳径0.5mm〜0.3mm位迄の領域となります。

アイピース・光学メモ




★ 2011年 8月27日 ・ 佐賀武雄 ゆめぎんが天文祭


佐賀県立・宇宙科学館(ゆめぎんが)の星祭りです。

1階、裏側の芝生スペースは広く、そこに10台程の望遠鏡が並び、天候にも恵まれ大勢の人が集まり盛況でした。アルビレオ等の対象を見ることが出来ました。夕方はゲストの講演会等もありました。

科学館には、タカハシのTOA−130、そしてFS−102が数台と、贅沢な高級アポクロマート屈折が勢揃いです。
200〜400mmの大口径望遠鏡、プラネタリウムもあります。
 武雄 ・宇宙科学館 

毎週、土曜日の夜は、定例観望会も開催されています。







★ 2011年 8月 ・ タカハシ PM−1

初代 P型、P−2、と続いた、タカハシのコンパクト赤道儀シリーズの最新版です。

架台のサイズや重量、質感は変わらず、剛性は増した印象です。SKY90/FSQ−85クラスの架台としては充分過ぎる程の堅牢さで、100mmF6クラスまでは対応出来そうです。(公式カタログの推奨搭載重量は5kg)

クランプ・微動の動きもスムーズです。また、ミニメタル三脚もコンパクトかつ堅牢です。ハーフピラーの発売は
未だの様子ですが、天頂付近での操作性(眼視)を高める為に、早期の発売が望まれます。


天文ハウス・TOMITA  







★ 2011年 7月 ・ 夏の大三角 &10cmアポクロマート屈折

高い眼視性能、素早い温度順応、小型軽量etc、様々な条件を形にした、102mmアポクロマート屈折望遠鏡。
月惑星重星、星雲星団彗星etc、様々な対象において、優れたシャープネスとコントラストです。

対物レンズは、2枚玉のF 6.5。オハラ FPL−53の使用。温度順応特性は良好、重量 3kg強と軽量です。
対物レンズ+セルも軽量なので、前後のバランスも良好、操作性も快適です。
 102mmアポクロマート

シーイング 5 前後の普通の気流時において、一番シャープに見えるのが、10cmアポクロマートです。




F2.8 露出 60秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2011年 7月 ・おとめ座 ポリマ&土星

6月〜7月上旬は、おとめ座ポリマ(γ星)と土星が1度以内に接近、低倍率では同視界に見えています。

ポリマは、昨年と比較すると離隔が広がり、約 1.7秒角。102mm望遠鏡(200倍程度)で、丁度良いテスト星です。エアリーディスクは接蝕していますが、2星間に淡い境界がある様子が判ります。気流に恵まれれば、美しいジフラクションリングも見られます。来年は更に離隔が広がり、10cmクラスでもより見え易くなります。

土星においては、輪の角度がやや大きくなり、カシニが黒っぽい点のように見えます。こちらも気流に恵まれれば素晴らしい眺めとなります。来シーズンは輪も更に開いて、小口径でも楽しめそうです。





(102mmテスト星・おとめ座γ 2011)



画像ソフト




★ 2011年 7月 ・ フォトビジュアル望遠鏡

フォトビジュアル望遠鏡(望遠レンズ)とは、その名の通り、写真レンズと眼視用望遠鏡の2つの性能を持つ、コンパクトな短焦点鏡筒(口径 7〜8センチ前後)のことです。ハレー彗星接近直前・・1980年代前半、タカハシやペンタックス等の短焦点アポクロマート鏡筒の登場頃より、そのように呼ばれています。

基本は、F 6〜7、 2〜3枚玉対物をベースにして、フラットナー・レデューサ(0.75〜0.8倍前後)でF値を短縮すると共に、周辺星像の向上を狙ったものが多いです。

光学設計の基準として、中心星像は10ミクロン、周辺星像も20ミクロン以下が望まれます。(APS-C)


フォトビジュアル望遠鏡・設計指針




★ 2011年 6月 ・アポクロマート用ガラスの特性 (相玉)


2枚玉のフローライト(蛍石・CaF2)、FPL53対物の相手レンズは、アッべ数が50前後のKF(クラウンフリント)
〜LAK(ランタンクラウン) / オハラ NSL〜LAL等がよく使われます。

LAK/LAL等の高屈折ガラスは、小さなF値でもより優れた収差補正の設計が可能です。

KF/NSLは物理的耐久性がやや弱く、逆にLAK/LALは化学的耐久性がやや弱い傾向です。また、1990年代前後は、クルツフリント、特にKZF5がよく使われました。 
光学メモ+







★ 2011年 5月 ・春日市 「星の館」

春日市・白水大池公園の天文台、4月にリニューアルオープンしました。ドームの中にタカハシのFCT-200他。
すぐ横の芝生には TSA-102 等があります。金〜日曜日。
  春日市・星の館 

FCT-200は、気流と温度順応次第で、素晴らしい星像を楽しむことが出来ます。屋外に設置されたTSA-102は、気流が悪い時でも安定したシャープな星像です。また、昼間は太陽望遠鏡を見ることが出来るそうです。

白水大池公園はかなり広い面積で美しく整備され、スポーツ愛好者も多い様子です。また高台(天文台)からは、福岡市近郊の夜景がキレイに眺められます。

公園入り口に広い駐車場(無料)があります。近くに西鉄路線バスの停留所もあります。







★ 2011年 4月23日 ・天文ハウス・TOMITA 開店

日本一の店舗面積の、天文ハウス・TOMITAが、長崎市→ 福岡県大野城市御笠川2丁目に開店しました。
開店当日は、九州〜西日本の星愛好家が大勢来店して、とても賑やかな1日でした。

スタッフは7名程、1F〜2Fに望遠鏡だけでなく、改造用の工作室、膨大な量の天文書、そして会議スペース等、盛りだくさんの内容です。タカハシ製望遠鏡は5月頃に展示とのこと。 
天文ハウス・TOMITA  

九州高速道・大宰府インターからも近く、駐車場も完備されており、とても便利です。西鉄春日原駅からも、
徒歩で 20分程です。





1F 店舗







★ 2011年 3月 ・望遠鏡・最良システムの考察 ・・ 設置環境 etc。


望遠鏡を、より良い条件で運用する為には、様々な条件をクリアーする必要があります。特に大口径望遠鏡においては、運用条件がより厳しくなります。その条件は・・


1・熱の溜まりやすいドームではなく、より外気に馴染む
スライディングルーフが良好。
2・同じく、熱の溜まりが少ない広い芝生に囲まれている方がより良好。
3・望遠鏡の口径は、120〜130mm前後のアポクロマート屈折。
4・2枚玉対物レンズ、操作性の良い短焦点。


・・等が考えられます。
  望遠鏡・最良システムの考察 







★ 2011年 3月 ・ストレールレシオの図式化


ストレールレシオ、80%


■■■■■■■■


以下続く・・
  ストレールレシオの図式化




★ 2011年 2月 ・ 干渉計による望遠鏡テスト
 

光は直進するという簡易的な理論(幾何光学)ですと、レイリー値の限界を超えた光学データになることもあり、
幾何光学のみでの高級アポクロマートの設計・テストは限界があります。

その為には、波動光学等に順じた精密設計・測定が必要となりますが、レイリー値を遥かに超えた幾何光学スポット等のデータを、カタログに載せる国内の高級望遠鏡メーカーも実在し、速やかな改善が期待されます。

干渉計による光学テストも、最近ではハイアマチュアの使用例も一般化しつつあり、海外の高級望遠鏡メーカー
(TMB/APM等)も、個別製品の検査データを添付しています。(参考) 
国際光器

国内の高級望遠鏡メーカーでは、光学系の検査基準の公開、及び個別製品の検査データを添付しておらず、
こちらの方も、速やかな改善が期待されます。







★ 2011年 1月 ・ お手軽運用、10cmアポクロマート屈折

高い眼視性能、素早い温度順応、小型軽量etc、様々な条件を形にした、10cmアポクロマート屈折望遠鏡。
月惑星重星、星雲星団彗星etc、様々な対象において、優れたシャープネスとコントラストです。

2枚玉のF6.5。オハラ FPL−53の使用2枚玉なので温度順応特性は良好。 
100mmアポクロマート
また、シーイング 5 前後の普通の気流時において、一番シャープに見えるのが、10cmアポクロマートです。

お手軽に、中型カメラ三脚及び架台は、マンフロット(イタリア)190B及び141RCを使用しています。鏡筒含めた総システムの重量は約 7kgです。




F2.8 露出 60秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。





★ 2010年 12月31日 ・南国の雪景色


この冬は、九州においても雪が多く、クリスマスに続いて2回目の降雪です。

南国・九州と思えない、一面の銀世界です。(残雪も3日以上残り、さながら北国のようです)

夜間は、上空のジェット気流も強烈で、10センチクラスでも、なかなかジフラクションリングが安定して見えない日が多い状態です。まあ、春になるまでの辛抱ということでしょうか・・
(´・ω・`)







★ 2010年 12月 ・3つの分解能基準とは?


望遠鏡の分解能基準として有名なドーズリミット。実はドーズの私的な感覚の基準で、物理的な理論の裏付け等はありません。一方、レイリーリミットは、波動光学理論による計算の裏付けがあります。

さて、ドーズリミット・116秒/口径mmに対し、レイリーリミット・122秒/口径mm(520nm)ですが、実際は分離するとは言うものの、エアリーディスクは接蝕したままです。↑のシミュレーション画像は250秒/102mm。この離角では完全にエアリーディスクは分離します。(完全分離リミットは200秒/口径mm 位?)

また、望遠鏡のシャープネス(分解能)は、点光源におけるレイリー値を基準にするのが基本ですが、チャートでの分解能テストのように、線状(面積体)での基準も重要です。即ち、分解能 x コントラスト ≒解像力 です。

光学関連メモ




★ 2010年 11月 ・Fの長い望遠鏡は良く見える?


アポクロマート屈折望遠鏡が普及する以前は、普及していたアイピース構成が2〜3枚玉中心だったこともあり、
アクロマート屈折望遠鏡の高倍率域でのシャープネス(分解能)は、F値の長さに依存したような格好でした。

しかし、高性能アポクロマート対物レンズ+4枚玉以上の高性能接眼レンズが一般に普及してからは、F7クラスの短焦点対物レンズでも、F15超の長焦点のものとさして変わらない分解能を発輝するようになってきました。

100 mm アポクロマート

望遠鏡のシャープネス(分解能)は、基本的に、
ストレールレシオで決まります。標準的な望遠鏡対物レンズの設計において、その目標値は視野中心部の星像 ≒ 球面収差の補正に集約されます。中心星像を客観的に示す数値が、波動光学において示される理論的エアリーディスク径 ≒レイリー値への集光割合となります。ストレールレシオが80%を超えると、100%近い数値になっても、その差は僅かです。

光学関連メモ




★ 2010年 11月 ・ 月に始まり月に終わる?

初心者の時に観望をすることが多くとも、長く星見を続けている内に、何時しか見なくなりがちなのが 「月」
であることが普通?ですが、更に長い年月を隔てると、何時しか月に戻ることが多くなるといいます。

諸惑星と比較し、圧倒的な視直径の月は、情報量も豊富で、細部の構造は何百夜見ても同じということはまずありません。光学系のテストにも良好です (プラトー・プトレマイオス・アルプス谷の小谷 etc)
5センチ位に絞り、低倍率で眺めるのもいい感じです・・

月観望では、非点・湾曲収差等の少ない広角アイピースが良好で、月宇宙船から眺めた様です。







★ 2010年 10月  望遠鏡テスト / ランキング Telescope test & ranking
 

○ Telescope-ranking (2010.10 )

(76 p)
Takahashi TOA-130
(72 p) Takahashi TSA-120
(72 p
) Takahashi FS-128
(66 p) Takahashi TSA-102
(66 p) Vixen FL-102s
(66 p) TeleVue NP-101

(64 p) Takahashi FS-102
(64 p) TeleVue TV-102

以下続く・・ 
望遠鏡テスト / ランキング




★ 2010年 10月 ・10cm〜 望遠鏡テストの基準

口径10cm、ストレールレシオ80%以上の光学系でしたら、テスト星の形状は以下のように見えます。精度が大きく低下すると、エアリーディスクが肥大して、2星間の境界が不明瞭となります。ジフラクションリングも不明瞭となります。倍率は、瞳径0.5〜0.7mm前後が良好です (200〜140倍前後)


(100mmテスト星・こと座ε2)



画像ソフト

〜13cmクラスの望遠鏡テストを、客観的・体系的に点数化するために、以下の基準を適用。(基礎点)

130mm → 80点
102mm → 70点

80mm  → 60点

基礎点
* は、102mmを基準(70点)、口径差1.275倍で10点差。 100mm望遠鏡テスト
理論星像からの乖離分を、基礎点より減点する採点方法。




★ 2010年 9月 ・良い望遠鏡とは? (一般個人用)
 

その判定基準は・・

1・眼視/写真性能が共に高い
2・素早い温度順応
3・小型軽量
4・適正な価格 etc

・・でしょうか?。いわゆる「フォト・ビジュアル」と呼ばれるアポクロマート屈折望遠鏡が該当しますが、口径に関しては、費用対効果の高い、10cmクラス(F7前後)でしょう。 
100mmアポクロマート

シーイング 5 前後の普通の気流時において、一番シャープに見えるのが、10cmアポクロマートです。

また、アポクロマートの基準とされるストレールレシオ80%をクリア出来れば、望遠鏡は、より小型軽量さと
温度順応特性が求められます。

この夏とある星祭り会場においても、高性能の10cm軽量・短焦点アポクロマートが、シャープネスと小さな筐体で人気だったと聞いています。国内メーカーがアポクロマートを、今後も継続販売をすると良いのですが・・




★ 2010年 8月 ・望遠鏡業界の行方・・
 

初心者用望遠鏡市場の活況が伝えられていますが、中上級・マニア用望遠鏡市場は逆に停滞している様子です。初心者がステップupせず、既存の天文愛好家の新規購買意欲も低い etcの原因が考えられます。

中上級・マニア用望遠鏡市場の中で、例外的に活況が伝えられているのは、星用途以外の客層を呼べる、
デジスコと呼ばれる分野(鉄道・鳥・スポーツetc)です。この分野の先駆け的メーカー(ブランド)の
Borg が、
新型のフローライト望遠レンズ(望遠鏡)を最近発売しました。

旧来の望遠鏡市場と比較すると、売上高規模が2ケタ違うとされるカメラ望遠レンズ&スコープ市場。星に興味の無い購買層が、これらのフォトビジュアル望遠レンズ(望遠鏡)を選ぶ機会は、少しずつ増えているようです。

望遠鏡販売大手も、これらの新市場向けスコープに力を入れている様子です。







★ 2010年 7月 ・ 125mm F 8.0  フローライト ・アポクロマート
 

フローライト 使用 ・3枚玉 スーパー・アポクロマートです。 

視野中心のCdeF線は、理論的エアリーディスクに集光させ (ストレールレシオ・明暗所平均約 90%)
眼視、写真両用で、解像力を発揮させています。 
望遠鏡 ・全設計データ 

スポットサイズは、フラットナー装着・中心で約 10ミクロン、Φ40mm周辺で約 15ミクロンです。

口径、125mmクラスですと、3枚玉の温度順応はやや時間が必要です。


スポット図  125 mm F 8.0 / 1000mm







レンズ構成図
 (2枚目 フローライト) 







★ 2010年 6月 ・ シーイング調査


シーイング(気流)の調査は、国立大学等で行われています。シーイングの定義は、肥大した星像(エアリーディスク)の半径とされます。

比較的気流の落ち着いた、広島〜岡山においての平均的なエアリーディスク直径は、約2秒とされますので、その半径 ≒ シーイングは1秒ということになります。即ち、口径
120mmの分解能相当値です。(故に、100〜120mmクラスの屈折望遠鏡が、費用対効果、時間対効果が最も高い光学系とされている)

実際の測定値においても、平均的な数値は 1秒前後、最も安定した時は0.5秒未満になる時もあるようです。季節変化は意外に少なく、冬季においても条件に恵まれれば1秒前後が期待できるようです。

大口径・望遠鏡テスト




★ 2010年 5月16日 ・ 金星食


福岡では接近に留まりましたが、数年ぶりの良い条件に恵まれて、その始終を楽しむことが出来ました。

月齢は約2と細かったので、月本体と地球照、そして金星とのバランスも良く、夕空で徐々に接近していく様子が肉眼でも美しく眺められました。次回の金星食は2012年8月、約2年後となります。

また、金星食後の5月21日には、ISAS/JAXA の金星探査機・あかつきの打ち上げが成功しました。

ISAS・金星探査機「あかつき」サイト




80mm新型アクロマート 露出2秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2010年 5月 ・ 中焦点アイピース。


昨年暮れにニコンより発売されている、新型の広角アイピース etc を実視テストしました (80mmF8アクロマート)。 焦点距離は、17.5-14-10-7-5 の5種。その中で17.5mmは、素晴らしい結像性能となりました。

中心から視野周辺まで、星像は100% ピンポイントで、コントラストも良好と、同コンセプトの先行メーカーのものと比較し明らかな差がありました。造りの質感も良い感じです。シリアルナンバーの刻印もあります。

ただ、像面は凸型の歪曲収差があります。RFTとして流して見る時は少々気になるところです。また見掛け視野は公称の72度よりもやや狭いようです。

アイピーステスト etc




★ 2010年 4月 ・望遠鏡の眼視限界解像力の考察。


まず、以下の基本法則があります。

・ 点光源(恒星) の解像力 ≒ 分解能
○ 面積光源(星雲) の解像力 ≒ (分解能 * 単位面積光度の平方根)

以下続く・・ 
対物レンズ・設計概論U




F2.8 露出 15秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2010年 3月 ・ メシエマラソン


3月頃に、全メシエ星雲星団を眼視で捕らえるメシエマラソン。

夕方、西方向の秋空から、冬、春、夏、そして明け方は再び秋空と、一晩の中で季節が巡るのを体感できるこのイベント、最近はトライしてみる人も少なくなりましたが、眼視の良さを再認識出来ます。

スタートは、やはり日没直後の薄明空に浮かぶスバル(M45プレヤデス星団)でしょう。微かな星々が浮かび上がる姿は幻想的です。続いてM34、M31近辺と続き、難物のM33・M76と続きます・・
メシエマラソンリスト




★ 2010年 1月25日 ・ スバル食


ここ数年の、M45・プレヤデス食シーズンのファイナルでした。

月齢は約10と明るかったですが、透明度に恵まれて、次々に星が隠されていく様子がキレイに眺められました。(地球照は肉眼ではほとんど判別できませんでした) 73mmアクロマート望遠鏡の眼視観測で、約 8等星迄の掩蔽が確認出来ました。

今後、月の軌道(白道)は南に下がりますので、4年後から数年間、ヒヤデス食(アルデバラン食)が頻繁に見られるようになります。 なお、次回のプレヤデス食は2024年と、14年後となります。




80mm新型アクロマート 露出1秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2010年 1月 ・ スカイクオリティーメーター(SQM)  in 九州


星空の明るさを正確に計測出来るスカイクオリティーメーター(SQM)新型Lタイプ。タバコの箱位の大きさで(約 95x65x25mm)、ポケットに入るコンパクトな測定機械です。
SQM

先日(1/16-17)の星野村においては、深夜0時過ぎに、21.1の数値が計測されました。
光害マップ (italy) における分類でイエローの領域ですが、透明度の良い大気に恵まれた感じです。

九州は、スキー場のナイター等が少ないので、冬場に光害が増加することが少なく良好です。但し星野村においては、秋頃を中心に八女周辺の電照菊の照明がやや増加する感触です。



(九州エリア・光害マップ) 
 






★ 2009年 12月 ・ ハワイ島すばる望遠鏡


世界天文年 2009が、まもなくファイナルとなりますが、例の事業仕分け問題の対象となった、国立天文台の
すばる望遠鏡他について・・


実は、すばる望遠鏡の主光学系は日本製ではありません。米国コントラベス社です。同社のものは、他に群馬や東京小金井、広島の150cm他があります。ちなみに、岡山の188cm・兵庫の200cmは英仏製です。これを機に、純メードイン・ジャパンの望遠鏡を設置すべきという意見もある様子です。また別途、
JELT(日本超大型望遠鏡)計画や、京都大学3.8m望遠鏡も、少しづづ進行しているようです。

ちなみに、すばる望遠鏡の分解能(可視光線)は、0.2秒。これは口径60cmクラスと同等です(赤外光は、補正システムで約 3倍程度の分解能 )。公開写真は
 すばる望遠鏡ギャラリー 

果して、巨大システム全体を見直し、効率的な小型システムにすべきなのか?・・続報が待たれます。




★ 2009年 11月 ・ 星の色の描写性能を考察する


望遠鏡の光学性能といえば、分解能・極限等級を指すのが一般的ですが、星の色(重星・散光星雲等)の眼視での描写性能についても、検証する必要がありそうです。

一般に、大口径ほど星の色が判るとされますが、先日オリオン星雲・M42について検証してみると。80mm〜300mmクラスの望遠鏡での比較で、一番小口径の80mmが、一番色の描写性能が高いように感じられました。中心付近の青緑系の色から、周辺の淡い赤紫系の色に変化するグラデーションの、ハイコントラストの素晴らしい描写です。(25倍)

一方大口径ですと、コントラストが落ちて色の変化が非常に判り難いです。

明るく美しい重星・はくちょう座のアルビレオに関しても同様で、80mm40倍でのオレンジと青の対比が、ハイコントラストで極めて美しいのに対し、大口径ではやはりコントラストが落ちて、色の描写が落ちる感覚です(続く)




F2.8 露出 60秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2009年 9月 ・ 異なる光学理論の狭間で・・


いわゆる「レンズ光学」、と呼ばれる分野は、以下の3つに大別されます。

幾何光学 → 光は、一直線に進む特性のモノと仮定した理論
波動光学 → 光は、電磁波という波であると仮定した理論
量子光学 → 光は、量子という微細な粒子であると仮定した理論(量子力学) 

幾何光学においては、光はまっすぐ進み、特性の異なる素材の境界で反射屈折するという単純な理論しか扱わないので、レンズ設計も易しく可能です。
スネルの法則と三角関数、微分と二次関数等を使い、簡便なレンズ設計シミュレーションが可能です。

光学関連メモ




★ 2009年 8月29日 ・ 佐賀武雄天文祭


佐賀県立・宇宙科学館(ゆめぎんが)主宰の星祭りです。

3階の芝生スペースは広く、そこに数十台の望遠鏡が並び、天候にも恵まれ大勢の人が集まり盛況でした。
半月や木星、アルビレオ等の対象を見ることが出来ました。

宇宙科学館には、主砲?のペンタックス200mmED屈折望遠鏡をはじめ(下の写真のドームに収納)、タカハシのTOA−130、そしてFS−102が数台と、贅沢な高級アポクロマート屈折が勢揃いです。
武雄 ・宇宙科学館

毎週、土曜日の夜は、定例観望会も開催されています。












★ 2009年 7月22日 ・ 部分日食


福岡での、食分90%の深い部分日食です。

気温は約 3度低下し、かなり涼しくなり、薄雲を通して裸眼でも欠けた姿がクッキリと楽しめました。
空もやや暗くなり、木漏れ日も見事な三日月形となりました。

福岡では、現象の終始を楽しめることが出来ましたが、南九州方面はかなり厳しかった様子です。なお皆既帯南限の喜界島では、そこそこの天候に恵まれ、ダイヤモンドリングの撮影に成功した人もいた様子です。




80mm新型アクロマート 露出1/90秒 ISO800 ペンタックスK10D 画像処理は特になし。




★ 2009年 5月 ・ 天文ハウス TOMITA


大阪以西では、唯一の天文ショップです。 
天文ハウス ・ TOMITA

立地は長崎市北部、長崎バイパス道路出口から車で数分にあります。1階は眼鏡店、2階には、大小様々の望遠鏡が展示されています。またタカハシ製作所の公認ショップでもあります。

店内には、アイピース等のアクセサリーも多数展示販売されており、またカタログ注文も可能とのことです。

周辺は有名な観光名所も多く、また食事も美味しく、とても素晴らしいところです。







★ 2009年 4月 ・ スカイクオリティーメーター(SQM)


星空の明るさを正確に計測出来るスカイクオリティーメーター(SQM)を入手しました。新型Lタイプ。タバコの箱位の大きさで(約 95x65x25mm)、ポケットに入るコンパクトな測定機械です。
SQM

明るさの測定は、星空の1平方秒の輝度です。理想的な星空で22等級/平方秒程、満月空で16等級/平方秒程となります。星見スポットとしては、21等級以上が望まれます。

五ヶ瀬 等の1級観測地で早速試したところ、海外の1級観測地並みの22等弱の数値が計測されました。
街中(人口100万人強)ではさすがに明るく、18等以下の数値となりました。  







★ 2009年 4月29日 ・ 宮崎・五ヶ瀬 の星空


1年ぶりの五ヶ瀬です。透明度に恵まれ、
SQM 値は21.7と良好。さそり座からはくちょう座に至る銀河が良く眺められました。 ( F2.8 露出120秒 ISO800 ペンタックスK10D。画像処理は特になし。)




☆ 星空日記帳



★ 2009年 4月 ・ 九州の観望/観測スポット

最近は九州といえども、郊外の商業施設等や新興住宅地の光害が増えて、主な星見スポットの空の明るさが増加しつつあります。

福岡エリアの定番である、星野村・小石原も、深夜にならないとかなり明るい空です。九重(飯田高原・久住高原)まで遠征すれば、夕方薄明終了後すぐに良好です。

もっとも、関東エリアの光害と比較すると、九州エリアの光害はまだまだ少なく(関東は埼玉〜群馬までもが高度に市街化され、それなりの星空を求める為には、長野・新潟・福島まで遠征する必要があります)年間を通じて暖かく通年で使える九州の星見スポット。末長く快適に使えることを祈るばかりです・・・

☆ 星見スポット



★ 2009年 3月 ・ 九重高原


自作・新型アクロマートの携え、九重高原・長者原へ久々の遠征です。週末とはいえ人はまばらで、駐車場の車も少なく快適な星見を楽しめました。山肌にはまだ残雪が残り、日没後の空気は冬の厳しさが感じられます。

九重連山周辺には、九重(飯田)高原〜最高地点の牧の戸峠付近、南の久住高原etc  と良好な星見スポットが多く、厳冬期を除けば、ほぼ通年で快適な星見を楽しめます。温泉も多数点在しています。

下の写真、長者原の正面には、美しい3峰の三俣山が見えています。 







★ 2009年 3月 ・ 自作 ・新型アクロマートレンズ完成


懸念だった、レンズコーティング・・。岩手の有名レンズメーカーで、1組の試作品を格安でコートして頂けました。
美しいマゼンタコートの光は、まるで宇宙空間からの光のよう・・。

透過率が上がり、25mmアイピースで眺める星々は、まさに宝石のようです。

対物レンズ研磨 ・アクロマートT







★ 2009年 1月 ・ 世界天文年開始


ガリレオが、自作の屈折レンズの望遠鏡で天体観測を始めてから、今年は400年目となります。IAU・国際天文学連合の主催の許で、世界中の天文関連団体で様々なイベントが行われる予定だそうです。

日本においても、元・国立天文台の海部氏を委員長とする委員会が結成されたとのことです。




★世界天文年 2009 公式サイト




★ 2008年 12月 ・ 自作 ・新型アクロマートレンズ 鏡面研磨


砂ズリが完了したレンズは、鏡面研磨作業に移行します。

一般的に、レンズの鏡面研磨は、研磨パッド(セリウムパッド)を使用します。昔ながらのピッチ(アスファルト)研磨と比較し、研磨面作成の手間、温度調整の手間が著しく短縮されます。

パッドの表面は溝付き、そして裏面は両面テープ付きのものですと、ハサミで丸く切って貼り付けるだけです。レンズ曲面の小さなものは、予め周辺部に切れ込みを入れておくと、キレイに密着します。上手にテープを剥がすことか出来れば、何度も利用可能です。







★ 2008年 11月 ・ 自作 ・新型アクロマートレンズ 研磨


粗摺りは、カーボランダム80番前後が良好です。研磨の切れ味が良く、F2相当の凹凸作成も、1面あたり3時間程度で完了します。目標とするRの99%程度まで進捗させておきます(Rの浅い4面は急激に進捗するので注)Rの測定は、デプスマイクロメーター等で凹レンズ側の深さを測定して計算します。(備考) 
ミツトヨ

計算式は、
r-(((r^2)-(y^2))^0.5) です。
80mmF8・r2-r3 の場合、280-(((280^2)-(40^2))^0.5) ≒2.87mm です。

r1−r4 の研磨の順番はどの順でも良いでしょう。r1、r4の相手玉は青板ガラスとなります。

中摺りは、カーボランダム240番前後で、20分程反転ズリを行った後に、やや多めに順ズリを進めて砂目を均しつつ、目標のRにキレイに合わせます(反転ズリは順ズリよりもRが変化しやすいので注)深さの誤差は、10ミクロン程度まで合致させれば良好です。




対物レンズ研磨 ・アクロマートT




★ 2008年 10月 ・ 自作・新型アクロマートレンズ (素材)


80mmF8の場合、1面の研磨量(曲率の深さ)の設計値は約 3mm、実際の研磨量は設計値の1.5倍(BSL7)〜2倍(TIM2)程度あるので、光学ガラスの厚みは15mm以上が良いでしょう。  
オハラ・光学ガラス
平行精度・平面精度もそれなりに必要ですが。窓ガラス程度の平行・平面(4λ前後)精度で良いでしょう。ガラス表面はスリガラス状でも構いません。

光学ガラスの相手玉は、普通の窓ガラス(青板ガラス)2枚です。厚みは10mm位で良いでしょう。




オハラBSL7(BK7)、及び TIM2(F2)。TIM2は、微妙に淡いグリーンです。




★ 2008年 9月 ・ 自作・新型アクロマートレンズ設計 (実光線追跡 & 球面収差図)


スネルの法則と
三角関数、微分、二次関数連立方程式等を使った、古典的な 実光線追跡シミュレーションです。レンズ前面の中心の座標を(0,0)として計算します。

各座標を順次計算します。


座標 A  入射光線とレンズ1面との交点
   ↓
座標 B  入射光線とレンズ2・3面との交点
   ↓
座標 C  入射光線とレンズ4面との交点
   ↓
座標 D  入射光線とのレンズ軸線と交点


座標 Dの x値が、レンズ系の全長l となります。(バックフォーカス+ガラス厚み)
(バックフォーカス+後側主点 =焦点距離です。) 

入射光線の角度はゼロ≒平行光とします。





★ 2008年 8月 ・ 自作 レンズ設計 & 研磨


一般個人による、望遠鏡の光学系の設計&研磨は大半が、純ニュートン反射でしたが、格安パソコンの普及、研磨パッド等の普及を考えれば、自作レンズへの挑戦も、ハードルが低くなっている感じです。

レンズ自作の参考文献は、極めて少ないですが、手探りで進むのも一興です。


対物レンズ設計のはじめ



☆ 日記 2013-2019



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