○ フォト
ビジュアル望遠鏡 ・ 設計指針 (1)
★ フォト ビジュアル望遠鏡とは? フォトビジュアル望遠鏡(望遠レンズ)とは、その名の通り、写真レンズと眼視用望遠鏡の2つの性能を持つ、コンパクトな短焦点鏡筒(口径 70〜100 mm前後)のことです。ハレー彗星接近直前・・1980年代前半、タカハシやペンタックス等の、短焦点アポクロマート鏡筒の登場頃より、そのように呼ばれています。 デジタル時代になり、高感度&高解像センサーが一般化した現在、大口径の前玉(F値)に拘っていた、 望遠鏡 (望遠レンズ) の設計も、適切なF値と解像力のバランスが必要となりました。 基本は、F 5〜7、 2〜3枚玉対物をベースにして、レデューサでF値を短縮 (合成F値 4〜5 前後) すると共に、周辺星像の向上を狙ったものが多いです。重量バランスや、レデューサ等の設計を鑑みると、ベース鏡筒の焦点距離は、350〜600mm 前後が良好です。 ★ フォト ビジュアル望遠鏡の基本性能 フォトビジュアル鏡(望遠レンズ)は、先ずベース鏡単体でも、基本的なデジカメ撮影&肉眼観測が出来ること (ストレールレシオ 90%以上)、そして撮影・眼視それぞれの目的に適合した補正レンズを取り付けて、性能を更に向上させる為のシステムが必要です。 対物レンズ(前群)と補正レンズ系(後群)を大きく離した、2群構成のレンズシステムは、一体形成的システムと比較して、温度順応も早く、またレンズの光軸ズレ等も少なくなります。レンズ構成の自由度の高さは、様々なユニットを組み合わせることを可能にします。 フラットナー・レデューサ(0.7倍前後)は、中心星像を概ね10ミクロン程度をキープしつつ、周辺星像Φ40mm(光量 70%以上)で、20ミクロン程度以下に抑えることが必要です。1倍フラットナーも同様です。エクステンダーは、高倍率・眼視観測の為に、中心星像はエアリーディスク内 (ストレールレシオ 90%以上)を維持させます。合成F値が大きくなるので、アイピースの球面収差等の影響も減少します。 以上のシステム(特に、フラットナー・レデューサ)は、ベース鏡の特性に適合させた設計をすることで、汎用品の組み合わせと比較して、より高い性能が期待出来ます。 ★ フォトビジュアル望遠鏡、設計の指針 フォトビジュアル鏡の基本構成は、前群 2枚(3枚)+後群 1枚〜3枚 が基本です。 レデューサ → 密着式 2枚玉 (凸面+凹面) → 直焦点写真用 1倍 ・フラットナー → 分離式 2枚玉 (凸面+凹面) → 直焦点写真用 エクステンダー → 密着式 2枚玉 (凸面+凹面) → 高倍率用 各面は全て球面です。バックフォーカスは、写真+眼視兼用として、 70 mm程度以上が必要です。 非点収差+歪曲 etc のバランスを取り、中心から周辺にかけて美しいスポット像にするのが理想です。 0.75倍 ・ レデューサ ![]() ○ reducer construction ( simple system) r1 = 200.0mm/6.0mm/BSL7(BK7) r2 = -200.0mm/0.0mm/AIR r3 = -200.0mm/4.0mm/TIM2(F2) r4 = -2000.0mm/88.6mm/AIR 1倍 ・フラットナー (直焦点 写真用) ![]() 2倍 ・エクステンダー (高倍率 眼視用) ![]() ○ extender construction r1 = -390.0mm/5.0mm/TIM2(F2) r2 = -35.0mm/0.0mm/AIR r3 = -35.0mm/4.0mm/BSL7(BK7) r4 = 35.0mm/75.2mm/AIR フォトビジュアル望遠鏡 2 |