望遠鏡 ・ 設計データ 2




★ 80mm・新型アクロマート 


標準的な新型 アクロマート、星野用です。 (眼視&写真用)

ベーシックなアクロマート用ガラス(オハラBSL−7+TIM2)を使用し、使いやすいF8のスペックでの設計で、
470nm-600nm間の主要可視光線を重点的に補正し、良好な球面収差補正となっています。青ハロが減少し、すっきりとした色バランスとなっています。

レデューサ併用で、F 5.6 前後の明るさとなります。

ストレールレシオは、明暗所平均で約 50% です。
 設計コンセプトetc


球面収差図  80mm F 8  640mm






スポット図  (2枚玉 レデューサ 装着)

80mm F 8 ( 640mm) → F 5.6 ( 450mm)





レンズ構成





完成スペックは、以下の数値です (自作バージョン)

r1 = 315mm/9mm/BK7 (BSL7)
r2 = -280mm/0.2mm/AIR
r3 = -280mm/7mm/F2 (TIM2)
r4 = -2200mm/635mm/AIR

(BK7(BSL7)/ pri 30mm→ r4= -2100mm)




○ 狭帯域 フィルター使用による、ストレールレシオ向上


新型 アクロマートは、deF 3線色消し設計になってますので、残りの可視光線(Cg) 部分を狭帯域 Gフィルターでカットすれば、光量が50%程減少し色バランスが変化しますが(色コントラストも低下)、眼視のストレールレシオ自体は100%近くになります。
 http://www.sbig-japan.com




○ 目的別の、アクロマートレンズ設計 


一般的なアクロマートは、d線(黄)とe線(緑)の2色色消しの設計で、F線(青)は、80mmF8前後の中焦点では、理論的エアリーディスク(レイリー値)からはみ出す設計で、当然のことながら青ハロが目立ちます。球面収差補正の中心波長は、d線とe線のほぼ中間の560nm付近となります。

新型アクロマートは、80mmF8前後で、d線(黄)・e線(緑)・F線(青)の3色色消しを、ほぼレイリー値の範囲で行うために、青〜白色の星々のシャープさが増し、月等の青ハロも減少します。球面収差補正の中心波長は、d線とF線のほぼ中間の
530nm付近となります。

更に、g線(紫)のハロをも減少させた、星野向きの設計(中心波長 510nm前後)も可能ですが、逆にC線(赤)のハロが増加し、惑星等のシャープネスは低下します。 
アクロマート ・比較データ


(一覧表)


色消し線  補正中心波長 用途 詳細
590 nm 惑星眼視専用 月・風景等は強い青ハロ、星野も不適。
560 nm 一般用(旧型) 旧型、星野はやや不適。
530 nm 一般用(新型) 新型、青ハロは減少、ナチュラル発色。
510 nm 星野専用 青ハロは更に減少、赤ハロは増加し惑星は不適。

= 656 nm
= 587 nm
= 546 nm
= 486 nm
= 435 nm




○ プリズム使用を考慮した、アクロマートレンズ設計 


天頂付近の観測を楽な姿勢で行う為に、通常は天頂プリズムを使用します。近年は正立像の天頂プリズム(45度・90度)を使用する方も多い様子です。正立プリズムは、ガラス内部の光路長がより長くなりがちです。

プリズム内部の光路長が長くなると、球面収差曲線がかなり変化します。使用するプリズムが決まっていれば、それに合わせたレンズの設計をすると良好です。


(自作 80mm アクロマート)





設計データ



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